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時計を壊した

なんとかならないものか、
と思っていても、

統合失調症の患者は、
けっこうモノを壊しやすい。

またもや、弟からの電話。

「時計が壊れた、どうしたらいい?」

そんなことは、
お店に行って相談したらいいんじゃない。

「お店には行った。
 そして、新しいヤツを買ったら、
 また壊れた。」

げ?

幸い、その行ったお店っていうのが、
100円ショップだから、
壊れやすい時計だったというのもあるだろうけど、
お金の損失も、そんなになく、済んでいる様子。

おまえ、モノを壊しやすいから、
時計なんか、持たなくていいよ。

「そうだな。」

という返事。

しかし、私は知っている。
また、時計を買うだろう、ということを。

以前にも、同じような会話をしたから。
それで、その壊れた時計っていうのが存在する。

こういうことを何度も何度もくり返して、
彼の人生は進んでいくのだろう...

それも、人生。ちょっと不思議な気がする。

お金

援護寮に入っている父が、
もう少しお金が欲しい、
と言ってきた。

予想していたことだ。

退院して、寮に入りたいと言った時には、
お金が厳しくなるっていうことだぞ、
とは言い聞かせておいたことなので、

「自分で選んだことだから、しょうがないだろ」

と言うことしか出来ない。

すると、父は言う。

「寮の○○さん(スタッフの名前)が、
 増やしてもらえと言っていた。」

そんなわけがない。
父の財布状況を分かっているだけに、
そんな無責任なことを言うわけがないのだ。

そういうことを言う父の心理状況も分かる。
ある意味、私を試している。

祖父は、そういう言葉に弱かった。
体裁をものすごく気にする人だったから、
他人がどう言っていた、こう言っていた、
なんて言葉を聞くと、すぐに反応した。

だから、父がつくった借金も、
一生懸命に返そうとした。

それがダメだった。

幸い、私は、そういうところを見てきたので、
父の「試し」には乗らない。

父が退院したくて退院し、
入りたくて入った寮。
苦しくなることは覚悟の上だったのだから。

私が子供の頃に、
パチンコ通いをして、
お金を湯水のように使っていた父が、
60歳を過ぎて、辛抱すること、節約することを、
学ばなきゃいけないなんて、情けないけど、
しょうがないことなのだ。

面倒くさい

頭がいい弟は、
時おり、こいつは、
病気なんかじゃないのでは?

と思わされる時がある。

ただ単に、
怠けたくて、
病気の振りをしているんじゃないか?

と。

面倒くさくて、
怠けたい時には、
けっこう頭が働くようだ。

そうでないときには、
すぐにパニックになる。

うーん、病気か、病気でないか。

医者でなくても、判断はむずかしいだろうね。

まだ大きな問題でない

借金を重ねるとか、
ギャンブル依存になるとか、
そういう問題に進むと、

統合失調症が原因か、
性格の問題か、
分からなくなる。

そして、問題解決のために、
相談に行く場所も変わってくる。

そう、病院でなく、
裁判所とか、弁護士に
行くのだ。

父に対して、クレジット会社から、
合計250万円ほどの返済請求が来た時には、
父が働いていない、
入退院をくり返していたこともあって、

やはり、家族としては、慌ててしまう。

しかし、裁判所に行っても、
弁護士に行っても、

「その程度の金額は、
 たいした問題ではない」

まして、自己破産するまでのことでもない、
と言われる。

そこで初めて、
そうなんだぁーという理解が出てきて、
ちょっと世界が広がる。

借金というものは、
貸す方にとってはギャンブルみたいなもので、
返す能力のないものに貸した方も悪いんだ、
という理解が生まれてくる。

たしかに、正義の法則から言えば、
「返さなければいけない」

しかし、もう1つの正義の法則から言えば、
「返す能力のない者に貸してはいけない」

とも言える。

私個人の意見で言えば、
統合失調症の患者であって、
社会復帰ができないという予測が立つのであれば、
それまでの借金は、
金融会社の「損金処理」される可能性は
高いと思う。



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Shu。いい言葉ねっと運営。父が統合失調症で16回の入退院、弟も後に統合失調症になる。穏やかでない家庭環境で、いろいろと学んだ。

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