なんとかならないものか、
と思っていても、
統合失調症の患者は、
けっこうモノを壊しやすい。
またもや、弟からの電話。
「時計が壊れた、どうしたらいい?」
そんなことは、
お店に行って相談したらいいんじゃない。
「お店には行った。
そして、新しいヤツを買ったら、
また壊れた。」
げ?
幸い、その行ったお店っていうのが、
100円ショップだから、
壊れやすい時計だったというのもあるだろうけど、
お金の損失も、そんなになく、済んでいる様子。
おまえ、モノを壊しやすいから、
時計なんか、持たなくていいよ。
「そうだな。」
という返事。
しかし、私は知っている。
また、時計を買うだろう、ということを。
以前にも、同じような会話をしたから。
それで、その壊れた時計っていうのが存在する。
こういうことを何度も何度もくり返して、
彼の人生は進んでいくのだろう...
それも、人生。ちょっと不思議な気がする。
先日、8月分として、
父の外出をしてきた。
もう入院しているわけじゃないから、
「外出」という言葉を使うのは、
ちょっと違うかもしれないけれど、
寮からの許可をもらって、
出かけていくという点では、
病院に入っていた頃と
たいして変わりない。
ただ違うのは、
外出の申請用紙に、
わたしが名前を書いて、
ハンコを押す必要がなくなったこと。
たいしたことじゃありませんが、
あの作業がなくなったのは、
なんか気楽です。
だいたい、ハンコをもっていることの方が珍しいから、
あ、ハンコがない、ということになります。
その時の看護師さんによって、
対応が変わります。
「じゃ、拇印で」ということで、
朱肉とティッシュを出されて、
人差し指を真っ赤にすることもあれば、
「あ、いいです」と
慣れた看護師さんが言うこともあります。
病院とは、10年以上の付き合いでしたから、
外出も、顔パスできるくらいの、
お馴染みの「○○さんの息子さん」のはずですが、
ハンコは必要でした。
ハンコが要らなくなった外出で、
父を連れて、また温泉に出かけたというわけです。
私も、1ヶ月ぶりのサウナに入って、
だらだらと汗を流してきました。
弟は、心の病を抱えながらも、
幸い、仕事をすることが出来ている。
恵まれているほうだと感じる。
ただ、仕事ぶりについては、
それほど良くないだろう、
という気はしている。
仕事が単調なせいもあるかもしれないが、
本人自身が、言われたこと以外に
やろうという気持ちがないせいもあるだろう。
本気でやりたいと思える仕事に、
何かしら出会わせてやりたいなぁ、
と思って、
何かを勉強させたいとは思っているが、
読むのを薦めた本でさえも
読まないことは分かっている。
こればっかりは、
子供じゃないので、
付きっきりで読ませる、
という具合にはいかない。
何か好奇心をもって勉強してくれたら...
でも、それは、かなり難しいようだ。
テレビを見るにしても、
どこかに出かけるにしても、
落ち着いていることがめったいにないようだから。
その状態を落ち着かせて、
何か建設的なことをやらせようというのは、
家族のエゴか。
よく分からない。
まもなく、40歳になる。
吸収力も、格段に落ちていく。
考え方の柔軟さも、なくなってきている。
勉強しなくちゃ、終わってしまう。
何かいい方があればいいのだけれど...