援護寮に入っている父が、
もう少しお金が欲しい、
と言ってきた。
予想していたことだ。
退院して、寮に入りたいと言った時には、
お金が厳しくなるっていうことだぞ、
とは言い聞かせておいたことなので、
「自分で選んだことだから、しょうがないだろ」
と言うことしか出来ない。
すると、父は言う。
「寮の○○さん(スタッフの名前)が、
増やしてもらえと言っていた。」
そんなわけがない。
父の財布状況を分かっているだけに、
そんな無責任なことを言うわけがないのだ。
そういうことを言う父の心理状況も分かる。
ある意味、私を試している。
祖父は、そういう言葉に弱かった。
体裁をものすごく気にする人だったから、
他人がどう言っていた、こう言っていた、
なんて言葉を聞くと、すぐに反応した。
だから、父がつくった借金も、
一生懸命に返そうとした。
それがダメだった。
幸い、私は、そういうところを見てきたので、
父の「試し」には乗らない。
父が退院したくて退院し、
入りたくて入った寮。
苦しくなることは覚悟の上だったのだから。
私が子供の頃に、
パチンコ通いをして、
お金を湯水のように使っていた父が、
60歳を過ぎて、辛抱すること、節約することを、
学ばなきゃいけないなんて、情けないけど、
しょうがないことなのだ。
Shu。