妻:チコ(長女中3)さ、もっと他の病気もあるのかもって、先生が。
夫:あの強皮症(きょうひしょう)だけじゃなく?
妻:うん。はっきりした診断は大学病院でしてもらえって。
片側生萎縮症かもしれない。将来的には整形手術かもって。
夫:たしかに萎縮してるっていう感じだもんな。
でも、チコはいいほうじゃないか?
妻:そうだよね。あのテレビでやってた中国人の女性は大変そうだったし。
顔のことだから、女の子はとくに気になるよね。
夫:成長が止まるまで手術できないんだから
20歳くらいまでどうしようもないんだろう?
妻:あんまりひどくならないといいね。
夫:だな。
夫:やっぱり手術しなきゃいけないか?
妻:だって、「あの時手術しておけば・・・」なんてやじゃない?
~ユコ(次女:中2)が顎下腺腫瘍という、あごのできもので手術することに~
夫:でも、もし失敗したら・・・。
アグネスちゃんも手術して、神経さわった後遺症で口が麻痺したってよ。
夫:ユコ、おまえ、本当に手術したいんだよな?
ユコ:・・・うん。
夫:失敗することもあるって手術の念書、書かされるんだからな。
~ユコ、シュンとしてる~
妻:お父さんも、あんなこと今言わなくてもいいのにね。
ユコ:早く手術しちゃいたい。
妻:そうだよね。手術までまだまだ時間あるから
クヨクヨ考えたりしちゃうもんね。
大丈夫。お母さん、ついてるし、いっつもお見舞い行くからね。
ユコ:うん!
妻:チコがひろってきたヤドカリ、元気ないんじゃない?
夫:おまえは、ヤドカリにまで「共感」してるのか?すごいな。
~数日後~
夫:ヤドカリのえさ、買ってきたぞ。
(えさをあげている)
妻:・・・・。
夫:ヤドカリの「砂」、ネットで注文した。
妻:なんか、あなたのほうがヤドカリに夢中じゃん。めずらしい。
夫:おれは、ヤドカリの気持ちがわかるんだ。
妻:ババ、元気そうだったよ。
ただ、よそのおばあちゃん(入所者)がね、
「おねえさん、おねえさん、ここから出して。
鍵をはずしてください。」ってガラス越しに私に頼むのよ。
(部屋からぬけだしたいらしい)
夫:おまえにゃ、きびしいたのみだな。
妻:「ごめんね~、私にははずせないのよ。」って言ったけどね。
何度も頼むんだよ。
ババはそういうことすら分からなくなったから、けっきょくは幸せなのかもなって。
チコ(長女中3):ねぇねぇ、お母さん。ハリセンボン(お笑い)って韓国出身だよね。
妻:え~!?見るからに日本人じゃないの。
チコ:え~見るからに韓国人じゃん。調べて調べて。
妻:え~、「ハリセンボンは、北区と葛飾区出身」だって。ほら~。
チコ:え~韓国人って聞いたはずなのに~。
妻:どっから聞いた情報よ~。あたしは関西出身かと思ったけど。
ユコ(次女中2):はるなって頼りがいありそうだよね。
妻:あんな人がお母さんだったら、楽しいだろうね。
妻:あの人にもらったトルマリン石ってお風呂に入れても良いかもね。
夫:インターネットで調べてみよう。
妻:へぇ~、肌荒れ・アトピーにもいいらしいよ。
あと、洗濯機にいれると、カビ防止にもなるって!
夫:そう。体に入れないんだったら使ってもいいよ。
石を入れた水のむの、抵抗ある。
妻:お茶でもいれようっか。のど渇いた。
妻:お茶はいったよ~。いつもよりおいしいと思わない?
夫:げ!まさか入れた?あの石。
妻:うそだよ~ん。入れてませ~ん。
WBC 決勝 日本vs韓国戦をテレビで見ていて
妻:がんばれ~!日本!!
チコ:お母さんって意外と熱血だよね。
アコ:そうそう、「負けたほうがかわいそう」とかいうタイプに見えるのにね。
妻:意外と負けず嫌いかも。
~日本、負けて落ち込んでいる~
妻:今日、高校入試だね。
夫:んだね。
妻:受験生、どんなにか緊張してるだろうね。
夫:んだろうね。
妻:親御さんたちも、緊張してるだろうね。
夫:うん。けっこう仕事も手に付かないかもな。
妻:どうしたらいいだろうね。
夫:・・・。
妻:って私がどうにかしなくていいんだよね。
夫:お前の話って、けっこうそういう流れになるんだよね。
自分のことじゃないのに
「あたし、どうしたらいいんだろう」って。
妻:感情移入しすぎるんだよね。