妻:さむ、さむ、さむ、さむい、さむい、さむい・・・!!
夫:あの~、その「寒い」っていうの
1分に1回くらいにしてもらえません?気が滅入るんだけど。
妻:だって、さむいんだから。
さむ、さむっさむ、さむ、さむーい!!
妻:2月はさむいから嫌いなんだよね。
3月まであと26日。がまん、がまん。
夫:ながっ(長)!
今からそんなこといってるのかよ。
(夫が、買ってきた菓子パンを並べる)
夫:どれがいい? おまえが最初に選べ。
妻:うーん、じゃあ、これ。
チコ:やっぱりねぇ、それを選ぶと思ったよ。
夫:俺も。
妻:どうして?
チコ:みんなが食べなそうなやつ、って考えれば、
それのような気がするから。
夫:だよな。
妻:じゃあ、こっちにする。
夫:そういうふうに言ってくれたらいいんだよ。
(しばらくして...)
妻:リンゴをむいたら、食べない?
ユコ:いいから、いいから、ちょっと座っていて。
夫:お、ユコ、えらい。
そいつは、黙っていれば、
仕事を増やしたがるから、
おまえたちが、そういうふうにすれば、
とってもいいよ。
ユコ:いいから、休んでいて。
妻:...
夫:そんなに、気遣って、動かなくていいんだよ。
妻:じゃ、休んでる。
午前中
妻:ちょっとでかけてくる。
夫:どうした?
妻:Kさんが、足がしびれるから病院に連れていってほしいって。
夫:そうか、気をつけてな。
午後
妻:ちょっとでかけてくる。
夫:どうした?
妻:Kさんが今度は低温やけどじゃないかって病院につれていってほしいって。
夫:は?午前中、病院にいったばかりだろう?
ちょっと混乱してるんじゃないか?
妻:そんなこと電話で言ってた。
頭がおかしくなりそうだって。
夫:お前も振り回されてんな。
そういう時は、動かされるんじゃなくて、相手を
なだめてやることだろう。
妻:そうだね。
~相手に電話し、ひと晩様子みてみるよう話している~
(妻が、りんごの皮むきをして、傷んでいるところだけを食べる)
妻:(パクっ)
夫:おまえ、何、食ってるんだよぉ~。
そんなところ、食わなくてもいいじゃないかぁ。
ユコ:お母さん、何、やってんの?
チコ:どうしてぇ?
妻:...
夫:おまえ、やっていることって、
なんか、食卓を苦しくするよ。
おまえは、俺たちに、すんごい豪華な料理を食べさせて、
自分は、足の裏についた米粒でも食べているみたいだよ。
妻:はははは...
夫:頼むから、やめろよ。
俺たち、食べることに、すごく罪悪感、感じるよ。
チコ:どうして、お母さん、そんなことするの?
夫:この人は、そういうふうに、育てられちゃったんだよ。
おばあちゃんの面倒を見るように、
みんなの犠牲になるように、教え込まれて、
それが抜け切れないんだよ。
でも、そういうことだけは、やめてくれよ。
妻:なんだって、なんだって。
(怒りながら、コーヒー缶のタバコの吸殻を処理している)
夫:なに、それ?
妻:うちの前の道路に、コーヒー缶が置かれていたから、
捨てようと思ったら、これだもの。
夫:放っておきゃ、よかったじゃん。
妻:だって、だって、汚いもん。
夫:汚いからって、おまえが掃除しなくちゃいけないのかい。
妻:ああ、イヤだ、イヤだ。
夫:ホント、おまえは、なんだかんだ言って、
仕事を増やすもんな。
夫:なんの本を借りてきたの?
妻:「おとうさんがおとうさんになった日」
夫:へ?
妻:あとは、これ。
夫:なんで、そんなの借りてきたんだよ。
妻:だって、アコに選ばせたら、
これがいいって。
夫:それじゃあダメだろ。
感想文を書けるような本じゃないと、
書くときに難儀するんだぞ。
妻:「わらいかたをおしえてよ」
なんていう本を、私は見つけたんだけどね。
夫:そりゃぁ、どういう本よ。
妻:カラスが、カラスのお母さんに、
「わらいかた」を学んだ方がいいってことで、
いろいろと旅する本よ。
夫:それ、よさそうじゃん。
なんで、それにしなかったんだよ。
妻:アコに選ばせたら...
夫:だから、おまえが選ばなきゃいけないだろって。
ホント、何でもかんでもリクエストされると、
弱くなるもんなぁ。
妻:じゃ、それ借りてくるよ。
夫:ほかにも、適当に2,3冊、借りてこいよ。
妻:へい。
(寝室に入る)
妻:パン、パン、パン...
夫:?
妻:パン、食べよ。
夫:(また、寝言だ)
妻:パン。
夫:(うちは、パンに飢えるほど、貧乏なのか...)
妻:パン、パン、パン...
夫(すごい、寝言だな。)
妻:今日、アコに芋ほりさせたかったんだけどねぇ。
雨が降っちゃったからねぇ。
夫:しょうがないだろ。
妻:代わりに、来週の火曜日にやるんだって。
夫:手伝いに行くの?
妻:なんとか来て下さい、
っていう感じで先生たちがお願いしてたから。
夫:おまえ、お願いされると、弱いからな。
妻:明日、ババに面会に行って、
その帰り、一人で外食してくるね。
夫:お、おまえにしては、いい決意じゃん。
妻:わたし、がんばっているから、
たまにはいいでしょ。
夫:そうだ、そうだ。
うちのことは気にせず行ってこい。
(翌日、電話がかかってくる)
妻:今、終わったから、
もし、お店が開いていたら、食べて帰るけど、
開いてなかったら...
夫:いいから、食べてこい。
って、絶対に開いているから。
妻:わかった、じゃあね。
夫:へい。
とにかく、罪悪感の感じやすい女です。