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自分探しのために
砂漠へは行かない。

自分を見失うために、
自分の個性から離れるために、
名も知られない人になるために、
砂漠へ行く。

…すると、驚くことが起きる。
静かな声が入ってくるのだ。

(英語)
You don’t go to the desert
to find indentity
but to lose it,
to lose your personality,
to became anonymous.

...and then something
extraordinary happens:
you hear silence speak.

(エドモン・ジャベス)
 1971




【コメント】

子育てに忙しいお母さん達の中には、
お願いだから「お母さん」って呼ばずに
私を放っておいてちょうだい、
というくらい、自由を渇望している人も
いるでしょう。

私のことを呼び出すことのない
どこか遠くへ行きたい、
なんて心境は、男の私でも
分かるような気がします。

ちょっとニュアンスは違いますが、
こんな事実もあります。

自分を肩書とか何様で
扱ってくれるところに行っても、
自分のことを教えてはくれない。

だからと言って、
自分、自分、自分と問いつめて、
どこかへ旅に出かけても、
結局、今の自分から離れられない。

名も知られない存在になってみる。
自分にとっても、
周りの人にとっても、
そんな存在になってみる。

名も知られない存在、
何様にも思われない存在…

なんか、宮沢賢治の
「雨ニモマケズ」を思い出します。
ラストには、こうありますね。

「みんなにデクノボーとよばれ
 ほめられもせず
 くにもされず
 そういうものに
 わたしはなりたい」

デクノボーと呼ばれる必要はないけれど、
誰の気にもとめられない存在になった時、
本当の友達が誰であるか分かったり、
本当の自分の伸びる方向が分かったり、
心に入ってくるものがあっても、
おかしくないでしょう。

今すでに背負うものが多すぎる人には、
名も知られない存在になることなんて
考えられないかもしれません。

でも、そういう場所って、
たしかにあると思うんですよね。

砂漠に砂嵐があるように、
別の意味で厳しい所かもしれませんが、
そういう場所で、
心に入ってくるものを見つけて、
生き続ける糧を得たいものです。

(参考)
問いの書(エドモン・ジャベス)


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