たった今、
この瞬間に何を考え何を書くか
というところで勝負していきたい。
(
作家の読書道、横山秀夫)
人は、過去に生きられない。
今、今日、考えたこと、
経験したことが、「生もの」として、
人に伝えるときに、惹きつけるものになる。
社会や組織の中で、
個人が試される瞬間を書きたい。

(
作家の読書道、横山秀夫)
人は試される。
試されない人間は、
きっと、つまらない。
試されて、そこで転んで、
また立ち上がって、
そのうち、また転んで、
それでも立ち上がって...。
試された人間だけに、魅力が輝くと思う。
イタチごっこの意味、
知ってるか。
その時々で、勝つこともあれば、
負けることもあるってことだ。
[午前五時の侵入者]

(
看守眼、横山秀夫)
追っているうちに、追い越して、
追われているうちに、今度は追い越される。
世の中は、いつも勝っていられるわけじゃない。
負けることもあるという覚悟で戦う気にならないと、
戦いにともなうストレスには耐えられません。
縁故で人など採っていたら
会社はぬるま湯になる。
ぬるま湯はやがて水になる。
何百人何千人の人間がいようと、
火を起こす人間がいなければ
会社は凍りつく。
[自伝]

(
看守眼、横山秀夫)
赤ちゃんが生まれると、
家族の空気が新鮮になります。
しかし、むずかったり、夜泣きが始まると、
楽しいとばかりも言ってられません。
でも、そこを乗り越えないと、家族は成長しない。
組織がぬるま湯にならないよう、
新しい風を吹かせる人材を招くのも、
それに似ている気がします。
自分しか信じてないんだよ、
自分の眼力しかな。
縁故採用は
会社を腐らすから
絶対にしないっていうのが
自慢らしい。
[自伝]

(
看守眼、横山秀夫)
自分しか信じないって言うのは、
他人の意見に耳を貸さずに、
自分の考えに執着するという
意味あいのことが多いです。
別に悪いことじゃない。
それじゃあダメなんだって気づかされるまで、
それを続ければいい。
チャレンジの多い人ほど、
早めに気づけるはずです。
言葉の暴力は心を傷つけるだけだ。
普通に生きていれば誰だって
心なんか傷だらけだ。
だが、身体に受けた暴力は
心にも身体にも深い傷を残す。
心が思い出しては身体をいたぶり、
身体が思い出しては心を切り刻むのだ。
それが、たとえ一度きりのことであっても。

(
看守眼、横山秀夫)
カーッとなって、ひっぱたく。
これが常習的になって、
自分で止められないと、
虐待になってしまう。
前もってルールを決めて、
それを破ったときには、ひっぱたくよ、
という予告をしておいて、
実際に破ったときには、
痛みを味わうことによって反省してもらう、
という方法。もちろん、常習的でなく。
親それぞれ、家族それぞれ、
教育方法があるんでしょうけど、
常習的になると、教育効果はなくなる。
恐怖効果だけが残ってしまう。
男に頼って生きるという、
その気持ちこそが怖い。
危険すぎる賭けに思えてならない。

(
看守眼、横山秀夫)
男は頼られると、
がんばるぞーって思うけれど、
ちょっとでも能力以上に頼られると、
意外に弱い人も出てきます。
あと、頼られるところの「いい気分」だけ
もらって、逃げるっていう人もいます。
私は、どれだろう?
事務職員は警察に勤めてるけど
警察官じゃないんだから。
やっぱり、本官の
本当のところの気持ちは
わからないと思うの。
でも、それでいいの。
警察官の家族。
それぐらいの気持ちでいればいいのよ。

(
看守眼、横山秀夫)
同じ立場になってみなければ、
本当の気持ちはわからない。
けれど、必ずしも、
同じ立場でわかってあげることが、
ベストとは限らない。
違う立場だからこそ、気づき、
思いやれることもあると思います。
小さなことを 恐れなさい
大きなことは どうにもならない
小さなことを 恐れなさい
大きなことは どうにかなるの
小さなことを 恐れなさい
小さなうちに 恐れなさい

(
クライマーズ・ハイ、横山秀夫)
小さなことは、
どうにかできるから、
どうにかできるうちに、
ちゃんと大切にした方がいい。
自分でどうにか出来る、
そのラッキーを大切にすることだ。
一方、
大きなラッキーは、
めったに訪れないか、
限られた人にしか、
訪れないかもしれない。
酔わなきゃ本音を言えない人を
信じちゃだめだよ。
そういう人は本当の人生を
生きていないからね。

(
クライマーズ・ハイ、横山秀夫)
酒が悪いわけじゃない。
でも、酒ですべてが解決される、
っていう考えには無理がある。
酔わなきゃ本音を言えない人は、
酒で利用されたり、
酒で失敗したり、
酒で人生を狂わせたりする。